世界周航日本への旅

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  収録されている版画:函館山から(原書から)

                

世界周航日本への旅

ウィルヘルム・ハイネ    

雄松堂出版

1997


1854年、箱館にやってきたペリー艦隊。和親条約締結で開港場に定められた下田と箱館の実地検分というわけだが、なにしろ電撃的な訪問で、それぞれの現地側は周章狼狽。一方のペリー一行は久々の上陸をしっかり楽しみ、かつ存分に調査をしたようだ。

 

そのペリーの随行者の中に記録係として有名な写真師ブラウンと画家ハイネが居た。両人は、特別に山ろくの寺院に宿泊場所を提供され、積極的に日本の風俗、風景などを写し取っている。

もちろん、それらの記録は後に出版される大著ペリー航海記」に掲載されることになる。(当時はまだ画像の印刷はできなかったので、ブラウンの写真もハイネの絵も一度石版に写し取られて大量に刷り、本に綴じこまれた。)

ちなみにハイネは自分の日記を別にドイツ語でも出版している。もちろん自分が描いた絵も多数収録。ペリー航海記は公式記録であるため に、全体として 硬質の文体であったのに対し、ハイネのほうは個人の日記の気楽さからか、当時の箱館の日常の姿などの描写は興味深いものがある。その「ハイネ版」ペリー来 航記の翻訳が本書。

箱館滞在はわずか2週間ほどであったが、その間にハイネが残した20点以上の絵は、いまみても非常に参考になる。特に 圧巻は、函館山の頂上からと白 い峰((SnowPeak)から描いたとされる箱館の市街の全景。特に後者はいまでも、スケッチをした場所が特定できない、謎の絵である。

他にも、ペリーの会見風景、寺院(称名寺)や坂(幸坂?)亀田川、港内からの箱館山など、・・・・

150年前の箱館を知るには格好の手がかりといえよう。







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