日露関係とサハリン島~幕末明治初年の領土問題
秋月俊幸
筑摩書房
1994年
=================
最近サハリン(樺太)についての著作を渉猟中。
松浦武四郎の事績を調べている途中で、偶然手にしたこの本「日ロ関係とサハリン島」に感動した。
かなり分厚い学術書なのだが、体系的な著作の極めて少ない、徳川幕府中期から明治までの日本とサハリン(樺太)の関わりを論じた好著。日本政府・外務省の公式見解ではいまだに「帰属未定」とされるサハリンに関わる日本とロシアの交渉と対立の歴史がつづられている。
1854年に勃発したロシア皇帝からのの「サハリン占領」計画とそれへの対応(軍事衝突一歩手前)、そして明治初期の「樺太・千島交換条約」交渉の舞台裏。さながら良質のミステリー小説を読むような劇的な展開が時折あらわれる。
