函館では珍しいハンドメイドのキャンドルを作り続け、私たちに心温まる灯りを見せてくれている女性がいる。彼女の作ったキャンドルは、知らずのうちに函館の素敵な夜を飾るものとなり、ラグジュアリーな空間を演出してくれていたのです。
100万人のキャンドルナイトというイベントをご存知でしょうか。毎年夏至と冬至に、電気照明を消して蝋燭の灯火を楽しもうという、著名人などが全国に呼びかけて行っているイベント。函館ではsayuriさんが、ベイエリアで自ら作った100本から150本のキャンドルで私たちを魅了してくれています。
日々の仕事や生活に追われていると、ちょっとした心のゆとりすら見つけられなくなってしまいがちです。そんな時、例えば就寝する1時間前に、部屋の灯りを消してキャンドルの灯りに照らされ、炎をぼんやり見てみると、心のどこかに自分を取り戻したような気になったりしませんか。
キャンドルの炎は風がなくても、微妙に揺れて、それが人の心を癒してくれるのです、とsayuriさんは教えてくれました。その炎の元となる蝋は純度が高い方がきれいになる。そして、燃焼している時に臭いがせずに、無垢の状態で炎を楽しむことができるそうです。また、蝋燭が燃焼する時に発生する水からは、森林や洞窟などの場所以上のマイナスイオンが発せられるとのことです。
元々、sayuriさんはハンドメイドアーティストとして、洋服や雑貨などの制作を手掛けていました。キャンドルはその一部として、全くの独学で楽しみながら作っていたところ、ある方の目に留まり、本格的に勉強しないかと誘われて一念発起して東京で修行することを決意。交通費と向こうでの生活費だけを用意し、宿は師が提供してくれた所でお世話なりながら、函館と東京を行ったり来たりしていました。
その中で、彼女は蝋は作るのではなく、育てるのだということを学んだそうです。原材料を厳選し、心を込めて丹念に「育てた」蝋は、彼女の手で様々な形のキャンドルとなり、時には結婚式を飾るものとなり、時には恋人同士の夜を飾るものとなり、温かい家庭を飾るものと姿を変えます。
彼女の作るキャンドルは、チョコレートのような小さく可愛らしいものから、体の半分もあるようなダイナミックなものまで様々。それぞれの場面で空間と空気を演出できるよう真摯に考え作られています。取材中も、キャンドルを取り扱う時の真剣な眼差しは、軽い言葉を掛けられないほどのものでした。
ちょっと彼女にいじわるな質問をしてみた。「一番作りたいキャンドルはどんなものですか?」彼女はこう答えた。「白いキャンドルを完成させたい。究極は白です」多様な形や色取りどりのキャンドルを作っている彼女の基本と目指すものは、やはり白でした。その言葉で、彼女にこれからも函館のキャンドル文化をリードして欲しいと思いました。
そんな彼女は、キャンドル作りの楽しさを少しでも多くの方に知ってもらおうと、「本通ギャラリーはことれ」や「道新文化センター」で定期的にレッスンを実施しています。また、市内各所で行われるイベントにも作品の出展や提供をしたりしています。
その詳しい情報は、ご本人のブログ ibashosasu*liLy blog で確認することができますので、どうぞご覧になってください。なお、彼女の作品は弁天町のROMANTiCO ROMANTiCA と大手町のHAKODATE男爵倶楽部HOTEL&RESORTSでお求めすることができます。
*撮影協力/みかづき工房

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