今回のカレンダーでひときわ異彩を放つのは蝦夷島全図。一見して北海道を描いたとわかる人はかなりの地図マニア。
最下部に描かれる下北・津軽の両半島(かなり歪んでいるが)とその少し上の「箱館」の文字でやっと、これが現在の北海道地図だとわかる。
今回、この図を強く推奨したK教授は、その奇怪な輪郭線と鮮やかな彩色に惹かれたという。
しかし仔細にみていくと、海岸線に沿って書かれる岬や湾はかなり正確で、びっしり記入された地名も同じく詳細にして正確。さらに主な山の位置・名前もかなり的確だ。
江戸時代後半(1800年代前半)まだ内陸の道路の開削が進んでいなかった当時にあっては、交通手段はほぼ沿岸の舟運。そういう時代航路しかなかった当時の蝦夷では、この程度の図面で実務上は支障がなかったのであろう。要は次の寄港地と目印になる半島や遠望する山が特定できれば足りたということだ。
函(箱)館付近の拡大図。エサン、汐首岬、亀田などの地名も見える
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