幕末の最近のブログ記事

幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷

高木崇世芝他執筆

発行:INAX出版

発行日:2010.6.15

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幕末の探検家、「北海道」の名付け親、松浦武四郎を特集した本がINAX出版から出ています。この出版社は製陶メーカーINAXの関連会社ですが、PR臭のない、建築・まちづくり系の分野の良書を多数出版しています。

私は、来年の古地図カレンダーに松浦武四郎の「千島一覧」(といっても実際には、北海道に樺太・千島を含む大規模な鳥瞰図)を制作する過程でこの本に遭遇しました。

蝦夷の探検家として有名な武四郎ですが、地図制作や著述でも膨大な仕事を遺しています。「一畳敷」とは彼が自宅の一隅に建てた本当に「一畳」しかない書斉。そこには彼が遍歴した各地で収集した部材が多数使われています。さながら木材の博物館。

この本の、特に注目すべきは、本の装丁です。途中から紙質が変わったり、写真のように大判の紙面が現れたりします。この絵図は、双六仕立ての蝦夷地案内。出発点にはもちろん函館が登場します。

ここまで凝った本造りには昨今なかなかお目にかかりません。蔵書として一冊手許においてい置きたくなる逸品です。





日露関係とサハリン島~幕末明治初年の領土問題

秋月俊幸

筑摩書房

1994年

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最近サハリン(樺太)についての著作を渉猟中。

松浦武四郎の事績を調べている途中で、偶然手にしたこの本「日ロ関係とサハリン島」に感動した。

0701-11 017.jpgかなり分厚い学術書なのだが、体系的な著作の極めて少ない、徳川幕府中期から明治までの日本とサハリン(樺太)の関わりを論じた好著。日本政府・外務省の公式見解ではいまだに「帰属未定」とされるサハリンに関わる日本とロシアの交渉と対立の歴史がつづられている。

1854年に勃発したロシア皇帝からのの「サハリン占領」計画とそれへの対応(軍事衝突一歩手前)、そして明治初期の「樺太・千島交換条約」交渉の舞台裏。さながら良質のミステリー小説を読むような劇的な展開が時折あらわれる。

 前回に続いてペリーの海図を仔細に眺めていきます。この海図はペリーの第2回目の日本訪問(1854年)の際に、横浜で日米和親条約を締約したペリーが、条約で開港場とされた箱館を早速に検分に訪れ、約3週間の滞在中という短期間の調査の結果作成されました。2年後、ペリーは米国議会に対して大部の報告書を提出しますが、その中にはこの海図をはじめ日本各地の10数枚の精密な海図が付録として挟み込まれていました。

 

2011calendar07-09.jpgのサムネール画像



7-9月のぺりー海図をZoomInしてみる。
まず、全体の図面から5点のポイントを選ぶ。
①函館港の中央部分、②現在の船見町、外人墓地のあたり、③現在の西ふ頭付近、そして④日の出町付近、⑤亀田町付近

07-09_3s2.jpg


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