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ボローニャ紀行

井上ひさし

文春文庫

2010年3月

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Bologna.jpg

 

井上ひさしには珍しい(?)外国の紀行エッセイ。独特のユーモアあふれる筆致の中に、イタリア北部内陸の古い歴史を持つ小都市(人口38万)がいかにして、その歴史的遺産を守りつつ、精密機械を中心とした有数の工業都市として独自の発展を遂げてきたかを明快に分析し、語る。

borogna.JPG

地図で見ると北イタリアの工業地帯とローマなど中南部との交通の結節点(ハブ)に位置することがわかる)

 

井上氏は年少にしてカトリック系の孤児施設に入り、尊敬する宣教師の属するドメニコ会の本拠のひとつボローニャは長らく憧憬の地であったという。そのボローニャに念願の訪問を果たしたのが2003年、井上氏は市内の各地を訪ね歩き、関係者に精力的な取材をしている。インタビュー相手の描写いかにも井上らしい。例えば「山崎努さんを空気ポンプで膨らませたような」巨漢の劇場長。「映画に出ていたら体格以外ではソフィアローレンを凌ぐだろうことは確か」な女性図書館長、という具合。

そこに描き出されたのは、地方自治の典型例、伝統的景観の徹底保全、社会的企業と伝統的職人型企業の発展など、演劇・音楽などの活発な展開など、地方都市の独自性を生かした独創的な「都市のデザイン」の姿である。

その例は旧市街の歴史的建造物の再開発・活用に雄弁に現れている。

路線バスの巨大な車庫→ホームレスの更生施設

貴族の館→保健所、保育所、集会所、劇場

女子修道院→ヨーロッパ一の女性図書館

証券取引所→児童図書館、一般図書館

特に凄いのが、広大な王立煙草工場(煉瓦2階建工場棟・煙草倉庫・事務所)を改修してを世界一の映像貯蔵センター(CINETECA:映画フィルムの収集と劣化したフィルムを再生:DVD化)と3つの映画館、3つの図書館、大学の芸術学部の実習スタジオなどにしてしまったことだ。

CINETECA.JPG

 

この町のボローニャ大学はヨーロッパ最古の大学として有名、市内にはランボルギーニ(自動車)やテストーニ(靴)などの著名企業、多数の精密機械(特に包装機械が有名)がある。

次の海外旅行ではボローニャで美味しいパスタが食べたくなるような、一般の旅行書より格段に面白い魅力がふんだんの本でした。

 

 

 

 

 

函館物語

函館物語

価格:630円(税込、送料別)

辻仁成著の函館物語は、函館で青春時代を過ごした辻仁成が、函館に1週間旅行をし、旅行ガイドブックなどに書かれていない函館の違った顔を見つけようとするノンフィクションです。文章ともに80枚以上の写真がフルカラーで収録されています。

辻仁成が旅行をしたのは1996年6月。私が函館に来て3年目で、函館の魅力が判ってきたころに、この本に出会い、益々函館好きになっていきました。

それから14年の年月がたちました。久しぶりに頁をめくると、14年の間、ほとんど変わらずにある物も多くありますが、今は無くなってしまった懐かしい風景が写っていたりもします。函館物語の写真に写っている風景が今どうなっているのかを無性に調べたくなってきました。

以前なら、1週間かけて、辻仁成が歩いた道を追って、写真を撮らなければなりませんでしたが、現在は、ストリートビューで、居ながらにして風景を見ることが出来ます。そこで、掲載されている写真のストリートビューを集めてみました。

函館物語には、写真がどこで撮られたのかについては一切書かれていませんが、ジモピーの感でかなりの写真について場所が特定できました。

函館物語をお持ちの方は、是非、見比べながらお楽しみください。また、もし誤りや追加情報がありましたら、コメントに書いていただけるとうれしいです。




函館物語掲載写真のストリートビューなど

2010年7月25日版

ページタイトル説明確度[URL]
1消火栓青柳町方面 立待岬方向D
4函館山末広町23-9 ホテルニューハコダテ屋上函館山山頂方向(函館教会とカトリック教会が見えます)C[URL]
8大森浜宇賀浦町6-10 アモリーノ付近から立待岬方向(特徴的なマンションが映り込んでいます)A[URL]
12大森浜宇賀浦町15-6 福田海産付近?湯の川方面C[URL]
16巴座大森町17 巴座駐車場前交差点(今は駐車場になってしまいました)A[URL]
20ひし伊宝来町9 ひし伊前A[URL]
24阿佐利宝来町10-11 阿佐利本店前A[URL]
28朝市若松町11-13 朝市仲通函館山方面A[URL]
29笹流ダム赤川町313 笹流ダム付近B[URL]
32カリフォルニアベイビー末広町23-15 A[URL]
49穴間海岸付近 D
50ひし伊宝来町9 ひし伊A[URL]
52旧丸井さん末広町16-1 二十間坂電車通り交差点函館市地域交流まちづくりセンター方向(旧丸井さんは函館市地域交流まちづくりセンターとなっています。)A[URL]
53井上米穀店宝来町4-12 井上米穀店前交差点A[URL]
54函館山ロープウエイ N
54パーマ店 N
55廃墟末広町16-1 末広町1交差点南A[URL]
56犬と女の子 N
57山頂駅元町1-4 元町配水場函館山山頂方向(台風で杉の木がだいぶ倒れました)C[URL]
58茶夢若松町9-15 店内(旧店舗)A[URL]
60笹流ダム赤川町313 笹流ダム付近A[URL]
62カリフォルニアベイビー末広町23-15 A[URL]
64ヨットハーバー大町15 B[URL]
64相馬倉庫大町11 C[URL]
65落書き N
66旧尼崎製罐函館工場末広町22-9 (2001年に解体され、ウィニングホールに建て替えられた)A[URL]
66函館水上警察署大町13-1 (解体され2007年に函館市臨海研究所に建て替えられた)A[URL]
67子供 N
68廃墟 N
70ガソリンスタンド弁天町15-2 C[URL]
71太刀川家住宅店舗弁天町15-15 A[URL]
72日和坂大町20 北海道第一歩の地碑A[URL]
73エビス商会前末広町17 A[URL]
74祐鮨前宝来町22-13 A[URL]
75東春前松風町2-12 A[URL]
75月夜 N
76五島軒末広町4-5 大町の間A[URL]
76旧丸井さん末広町4-19 (現在は函館市地域交流まちづくりセンター)A[URL]
79北斗ビル前電柱末広町17 十字街方向C[URL]
80外人墓地先入舟町21 B[URL]
96 N
97 N
111教会 N
113来来軒末広町16-3 店内A[URL]
116松源宝来町21 (2005年に閉店)A[URL]
120土蔵 N
121レンガ塀 N
123ベンチ N
124護国神社前青柳町9 入口階段の左側ヨハネ教会方向A[URL]
125博物館横青柳町17-1 入口左側函館山方向A[URL]
126函館教会元町31-19 A[URL]
127旧ロシア領事館船見町17-3 A[URL]
128入舟漁港石積入舟町14-14 N
129入舟漁港 N
130コンクリート建造物 N
131コンクリート建造物 N
132函館市文学館末広町22-5 A[URL]
133マンション屋上南部坂上付近? C
134おばあちゃん N
136函館湾入舟町18 A[URL]
137 N
140路地入舟町付近 N
141行き止まり N
144山背泊2 N
145エントツ N
148 N
149外人墓地船見町24 函館山方向A[URL]
152 N
152旧渡邉家住宅元町15-28 (大正10年建造)A[URL]
153八重桜 N
156 N
157旧函館麦酒会社醸造所谷地頭町24 正確な場所は不明(函館の建築探訪P104の写真と一致)B[URL]
160 N
161女の子 N
164ポスト入舟町23-7 三浦商店前高龍寺方向A[URL]
166住吉漁港入口青柳町38 漁港方面A[URL]
168旧函館博物館ニ号館青柳町17-4 N
170立待岬住吉町 南西方向A[URL]
172ラメゾンドカンパーニュ時任町28-8 A[URL]
173十字街末広町10-2 道銀前江口眼科方向A[URL]
176岸壁末広町24-6 西波止場前B[URL]
178少年刑務所金堀町6-11 B[URL]
179木造建築物 N
180十字街末広町10-2 道銀前坂本龍馬記念館方向(ホームファニチャーマカベは坂本龍馬記念館になりました)A[URL]
181旧丸井さん末広町10-2 道銀前函館市地域交流まちづくりセンター方向A[URL]
182住吉漁港無線所青柳町40 C[URL]
183住吉グランド青柳町35 A[URL]

この情報は、函館コンシェルジェの推定に基づくものであり、正確性は保証しません。
ページ数は、集英社文庫第1刷(1996)に基づいています。
確度A:場所特定、B:ほぼ特定、C:不確実、D:憶測、N:特定できず

「北海道生活」という隔月刊の雑誌の2010年3~4月号にて、

一味違った函館特集が組まれています。 

 

P1490302.jpg 

こちらの雑誌、あまり店頭で見かけたことがないかもしれませんが、

首都圏でも発売されているとのこと。

北海道のマンションの広告が載っていたりして、北海道への移住を考えている

シニア世代をターゲットのひとつにしているようです。

 

裏表紙には「観光で訪れる北海道とは違った、『暮らしの中で発見し、出会える』

本当の北海道の魅力を紹介する雑誌です」と発行趣旨が書かれています。

そんな雑誌で紹介されている、観光ガイドや旅番組と違う函館とは・・・ 

Lonely Planet   Japan

Chris Rowthorn (著)

Lonely Planet

2009年10月

 


最近、Amazonから世界的ガイドブック、Lonely Planetの最新版を入手。09年10月発行。

 

前回発行が07年10月なのでちょうど2年ぶりの改版だ。国内のガイドブックでも2年程度の間隔は普通なので、これはましな方だろう。

さて、お目当ての函館のページを見てみた。前回版と比較して気がついたところがいくつかある。


サイマー

浅田次郎

集英社文庫  2005年12月

 

 


 

 


世界でもっとも読まれているとされる
、英語の旅行ガイドLonely Planet Japanを取り寄せてみた。

理由は外国人のライターが直接取材して執筆した旅行ガイドにみる「函館」に興味があったからだ。

全868ページという分厚いガイドの中で函館に割かれているのは5ページちょっと物足りない。

イザベラ・バードを歩く

「日本奥地紀行」130年後の記憶

彩流社

2009年6月

 


開港からまだ20年という明治11年。函館港の東浜桟橋にひとりの英国人女性が降り立った。

まだ外国人が珍しい時代に、女性がたったひとりで(ボディガード兼通訳のイトウなる若い日本人が唯一の同伴者)しかも陸路で東京から東北を経て北海道までの旅を敢行したのだ。快挙というべきだろう。その名はイザベラ・バード。

 編集:JAF出版編集部

出版: ジエエーエフ出版社

発行:2009/01


「にっぽんの昔町」というタイトルに惹かれて手に取った。もしかしたらハコダテが選に洩れているのでは、という怖れがあった。幸いにもその危惧は 外れた。もっとも、文科省が指定する「重要伝統的建造物群保存地区」を取り上げた本だから、当然入るべくして入ったということではある。

 

北海道シネマの風景

「北の映像ミュージアム」推進協議会

北海道新聞社

2009.1

 


 函館は映画の街といわれる。

確かに函館をロケ地として制作された映画は多い。

北海道 化石としての時刻表

柾谷洋平

亜璃西社

2009年 


1985年生まれの大学院生が書いたこの本。単なる時刻表マニアではない、若いが正確な歴史認識と想像力を兼ね備えた人物による、北海道の鉄道史。

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