西部地区の魅力とバル街に集った人々と函館の底力

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このイベントは西部地区でなければならないと改めてわかった。

店から店へ移動する際の背景は、末広町や元町や宝来町や大町や弁天町の街並でなければ

絵にならない。

 

夜に街を多くの人が行き交うのは、札幌すすきのや東京などで飽きるほど見てきているが、

歩いている本人やすれ違う人たちがまるで映画の中の一場面に入ったかのような気分になれるのは

そうざらにない。

 

西部地区に住んでいる私でも、この夜の街は風景までもが違って見えた。

いつもは寂しさを引き立てるかのような街灯や店舗の灯りも、

この街を楽しみ生き生きと歩いている人々を照らすスポットライトであるかのようだった。 

私の初めてのバル歩きは自宅から比較的近い「モストゥリー」から始めました。
社内で参加者を募って是非行きたいと言った女性2名のことを考えて、
以前当サイトスタッフのブログで女性に人気のある店として紹介されていたこの店を選びました。

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緑色の外壁が昔の船具店というイメージを彷彿させてくれます。
店内は立ち席はなかったものの、空ができてもすぐ次の来客で埋まるという状態でした。

出てきたビンチョスは自家製ロースハムとオニオンサラダ。
柔らかいハムとシャキッとしたオニオンスライスの食感の違いと飽きがこない味付けが
ビールを進ませてくれ、一軒目として皆満足できたようでした。

また、適度な音量で流れているジャズは「やはり大人の夜はこれでなければ」
と主張しているような感じで、40代50代のおじさん・おばさんにはありがたいものでした。

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バル街の楽しみの一つは次の店はどこにしようかと選ぶことです。
「モストゥリー」の店内でバル街ガイドを広げあれこれ話し合い、
距離と最初から私が行こうと決めていたとの理由で雑貨店「いろは」内の
「杉の子」に行くこととなりました。

 

道中、杉の子の手前の「ラ・コンチャ」には長い行列が。
予定変更して入ろうかという連れの提案は寒空の中の中年たちには、
行列に並ぶという理由だけで5秒で却下され、そのまま「杉の子」へ。

 

「いろは」の店内を奥に進むと「杉の子」のコーナーが。
そこにはいつもの元子ママの素敵な笑顔と蝶ネクタイのバーテンダーが待っておりました。
また、店内ではバー「フェルマータ」の大矢内さん率いるバンドがラテン系とも何とも言えない
エキゾチックな音楽を演奏しており、演奏者も聴き手も不思議な世界の中で一緒になって
泳ぐような感覚にさせてくれました。
それにしても、大矢内氏のサックス(であったと思うが、普通のサイズよりちょっと小さかった)は素晴しい!

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さて、肝心の料理と酒だが、レイアウトの関係で店外特設テントでの飲食となり、
寒さに弱い中年には些かこたえるため、早く酔いを回そうと赤ワインをぐいぐい飲み
とても美味しいチーズがトッピングされたクラッカーなどを頬張った。
そのため、早くも二軒目で料理の写真を撮り忘れてしまった。

ところが、その時ふと店内を見ると、どこかで見たことのある顔が・・・。
当サイトスタッフでもあり、NCVにレギュラー番組も持つT氏であった。
T氏も私に気付いたようで軽く挨拶をしたため、何のためらいもなく彼に近寄ると、
ライトとカメラが・・・。

収録中だったのだ。機転を利かしたT氏は即座に私にインタビューを始めた。
私は酒に滅法弱い上に先ほどのワインがぶ飲みで顔が真っ赤になっていたと思う。
T氏は私に何軒目かと訊き、二軒目とは思えないとのコメントをしたように記憶している。
恐らくこの部分はハプニングとしてカットされると思うが、T氏を見たら周りに気を付けろという教訓を得ることとなった。

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写真は店外テントで続けられた収録中のT氏を撮影したもの。
左写真は、私が撮影アングルを選んで框から片足を下ろしたのを転びそうになったものだと勘違いして指差したものだ。
おかげでテイク2となったのが右の写真です。T氏には仕事中に迷惑をかけてしまった。

さて、「杉の子」さんとは無関係な部分でとんだハプニングを経験した後は、
連れのリクエストでホテル「ヴィラ・コンコルディア 」の6階のレストラン「ル・ヴァン」に行くこととなった。
こんな機会でなければあのホテルにはなかなか行けないからとの理由だったが、それもバル街の楽しみの一つだと思う。

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一階部分はシンプルだがそれだけに洗練されているという印象を持てる佇まいだった。

6階のレストランは全席立ち飲みのスタイルで、これぞバルという雰囲気であった。
さすがに場所柄か私たちをはじめとする中高年客が目立ったのもここの特徴でありました。
ここでは白ワインと「自家製ベーコンと王様しいたけ」のサンドをいただいた。
この妙なコラボ、食べてみるとこれでなかなか美味しい。
白ワインと一緒に流し込むと、サンドのあっさりとした味とワインの酸味が混じり合って食が進んだ。
ピンチョスとしても重量感があった。

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窓から見える函館山や教会群もお洒落に雰囲気に更に彩を添えてくれるものでした。
また、ここでも当サイトのH氏と出会ったが、今度は深入りをしないよう心がけた。

 

次に向かったのは「ベリー・ベリー・ビースト」だ。
ここでは階段で行列ができていたが、屋外ではなかったため、全員一致で待つことになった。
おかげで店外の写真も何枚も撮れた。

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ここは一転して若者客が大多数を占めていた。
店内は大賑わいで、同じく多数の客がいた「ル・ヴァン」とは熱気が異なっていた。
やはり若さのエネルギーなのだろうか。
4軒目のせいもあるが、ここで飲んだ赤ワインはけっこうきいてきたようだ。
半分くらい飲んでグラスを倒してしまった。
まだ酔っていないという自覚とは裏腹に指先の感覚がちょっとおかしくなったようです。

しかし、ここで出されたビンチョスの「ローストビーフ」の味は堪能できました。
バル街Webの紹介ではグレービーソースをからめているとなっているが、
私の味覚ではフォン・ド・ボーにオリーブ・オイルをあえたようなものに感じた。
いずれにしても美味しかった。

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すでにここで食事も酒も充分となった私たちが次に望んだのが、コーヒーで締めることだった。
そこで選んだのが宝来町の「函館珈琲本舗 高島屋珈琲」である。
なんか、結果的にジグザグな歩き方になったが、これもまたはしごのいいところだ。

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屋外では「グルーヴィー・ドゥ」というお二人が演奏しておりました。
この寒さもかまわず自分たちの演奏を続けようという姿勢には、
自分が高校時代に出演できるコンサートは場所・観客問わず最高の演奏をしたいという
一途な心を思い出させてくれました。ありがとう。

店外で焼いていたウィンナーの匂いがとても香ばしく、何の考えもなくそれとコーヒーを注文。
店内は狭いようで入れず、玄関フード席という場所で飲食。
ところが出てきた物を改めてよく見ると、これが正真正銘の「ウィンナー・コーヒー」でした。

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2、3日前から作り始めたという自家製のこのウィンナー、素晴しくジューシーで肉汁が口腔にしっかり満ちるくらいの美味しさでした。
また、ハーブ類のスパイスも香ばしいものでありました。

下戸の私には充分な酒と美味しい料理の数々、最後の口直しには最適なコーヒーとこれで前売りで3,500円?
安すぎるという満足感いっぱいの2時間半でありました。

酒や料理はもちろんのこと、それらを楽しんでいる年齢・性別関係ない客のエネルギーと
満足してもらおうと準備や運営に懸命な店舗の方々のパワーを受けていると、
函館の底力というものがここにはあるのではないかと思ってしまいました。

 

最初にも申しましたが、この楽しさは西部地区という背景があるからこそ初めて成り立つものです。
文化を産んでいるのです。文化にはそれに相応しい環境が必要となります。
そのためには、古い建物を利用した店舗が連なるこの地域でなければならないのです。

どうか、私と同じようにバル街の楽しさを満喫されたなら、会った人にその良さをお伝えください。
楽しさを知らずに覚めた目で見ている方も中にはたぶんいるでしょうから。

 

その話をしている時のあなたもきっと魅力的であるはずです。





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