函館市石崎町に珍しいクジラが打ち上がる

ここ数日、函館で話題にしていただいてる「珍鯨」の舞台裏です。
P1060206.JPG

9月25日朝、函館市石崎町(空港と恵山の間)の海岸に、体長6m強のクジラが打ち上がりました。ストランディングネットワーク北海道で北海道の鯨類漂着情報を集めている私のところに市役所からツチクジラの漂着だと連絡があり、早速現地に行ってみたところ、見たことのないクジラ。早速写メを撮って、東京の国立科学博物館の先生に判定を仰いだところ、なんと、タイヘイヨウアカボウモドキとのこと。

このクジラ、2002年に鹿児島で打ち上がるまでは、頭骨しか標本が無く、外観や模様も判らなかった謎のクジラです。2002年以降、世界で東南アジア、オセアニアを中心に目撃や漂着報告があるものの、今までに世界で漂着があったのは10例程度、日本では今回が2例目となります。おもな分布域はインド洋~南太平洋でハワイ近海で目撃が多いとのことでしたが、これが函館で漂着するとは、誰も考えてもいませんでした。

26日は、早朝便で東京から国立科学博物館の研究者が現地入りし、元気な北大鯨類研究会の学生達とともに解剖調査となりました。死んでしまって海の藻屑となる筈だったクジラが、奇特にも研究者の前に来てくれました。研究者としては、この個体から出来うる限りの情報と標本を取り出して、今後の研究に役立てることが、せめてもの供養です。

なんとか、夕方までに骨格と臓器等の標本が揃い、残りの肉などは約100袋のゴミ袋に詰め込んで調査は終了。乃木温泉で疲れを癒し、居酒屋ココ大門で打ち上げ。国立科学博物館の研究者達は、北斗星で帰路に着きました。関係者の皆さん本当にお疲れ様でした。

SNH10053-62.JPG

鯨類(クジラ・イルカ)にはまだまだ判らないことがたくさんあります。漂着した鯨類の死体は、鯨類の生態を知る貴重な標本です。腐敗していてもDNA判定などで判ることがたくさんあります。もしも、鯨類の座礁、漂着、混獲をみかけたら、ストランディングネットワーク北海道にご連絡ください。







トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.hakodate150plus.com/mtos/mt-tb.cgi/1654

コメントする